[ 同時に、どうでもよくなった。 せいぜい、夢の中へ逃げてればいいさ。興味を失った瞳を、その吠える男へと向けて。くるり、背を向けた。 抵抗しないからじゃない、 こんな男、殺す価値もないから。 あとはゲオルグに任せよう。ふつふつと頭に沸く、赤い怒りを飲み込んで。ナネッテはそのまま、レストランを去っていく。 ]**