― モーザック砦・演習場 ―
[弧に歪む魔の双眸>>231に、男は睨むように目を細める。
彼の言葉を間に受けてはいけないと言うのは、男の中では既に決定されたことだった。
喩え約束が真実だったとしても、その内容によっては結局拒絶したことだろう]
……っ、
[立ち込める魔力の濃さに息苦しさを感じ始めた頃、放ったミドルキックにより魔の詠唱が一瞬途切れる>>232。
表情が変わったことに、男はほんの少しだけ口端を持ち上げた。
大剣は留められた箇所から引き抜くに至れたか否か。
それを確かめつつも、次いで放つのは足払いを狙うローキック//]