「で、報告しに来いと言ったはずだが。
何故対象も来てんだ?」
[上司の半目がレトを見据える。
如何に重要監視対象とは言え、組織の中心部に連れて来ることはまず無い。
何しでかしてくれたんだと言わんばかりの視線にも、レトはけろりとして居た]
関係あるから連れて来たんだよ。
俺だけじゃ説明出来ねー部分があるし。
[そうして話し始める、引き込まれた異界──魔界のこと。
そこで何があったかの詳細は報告しなかったが、調査した『時空転移門』が魔界に繋がっていたこと、あそこに放置したままにするのはかなり危険だと言うこと、その対処について等、アデルにも魔界についての証言や『時空転移門』の対処法についてを話してもらい、報告とした]