書庫にいるんだな、わかった。[イドを再び情報収集に向かわせて、ゆっくりと立ち上がる。]どちらへ行かれますか?[リエヴルに訊ねてから、彼の望む行き先へと車椅子を押し始めるだろう。][不思議な気持ちで車椅子を押しながら、考える。あの礼拝堂で告白した時、本当は受け入れられるなんて思っていなかった。言葉の通り、ただ。片思いする事だけ許して貰えれば良いと。"さようなら"と別れを告げて、あれで最後になるはずだったのに――今こうして、傍にいる。]