私は貴女の悦びを、そのまま受け取っていましたが、 私の方が、愉しんでいたかもしれませんので。[微笑んで告げる妖しい裏を孕む語句。小さく零された言葉に返すよう、彼女の腕を引いた。何時も何時でも別離を許さぬ夫が、宴も酣たる魔王城へ。トン、と空間を渡りエスコート。その間に彼女は性質の悪い夫の横顔を視界に入れたか。闇色の濃い場所へ、間違いもせずに辿り着けば、睦まじい明暗を迎えるのは、早速の難題やも知れない。>>#0*]