…その手は、もう見切った。[幾度かくらったのだと意図せず告白しつつ、剣を引くに合わせてこちらもサーベルの力を抜き、足を絡めたまま、盾を避けて自ら前へ倒れこむ。](―――ああ。 これは泥沼の殴り合いに発展するパターンだ。)[いささか美しくないなとか、どうやって回避しようかとか、思考は巡りながらも、相手を引き倒して上を取るべく、相手の方へ体重を傾けた。]