[それが公国の工作部隊によるものと聞けば、静かに唇を噛みしめる。会議の予定が入らなければ、自身がここに来て、久方ぶりの休暇を過ごすつもりであった。養父母は、自分の身代わりとなって殺されたのだ。自分がいれば、あるいは二人は無事だったのだろうか。自分が応戦することが出来れば――……と。どれほど悔やんでも、時は戻らない。]