君が…殺されかけたのに、
今も生きているのは――ル・ウルタールの、
…いや、奴隷制度のお陰…なのかな。
[ ふと、湧いて出た疑問を口にする。
彼女の告げる彼女の兄の死の真相。
殺されたと。ならば彼女は何故生きているのか。
それこそ、あの砂漠の星の風習の一部である
"奴隷"が彼女の傍に居たのではないだろうか、と。 ]
[ 王族である彼女なら、
代理人によっても為されるという契約を>>109
身の回りの人間によって成されていてもおかしくはない。 ]
[ …だとするならば、……今は? ]
[ 自分が彼女を襲ってしまったとしても、
代わりに犠牲になってくれる誰かが、いるとしたら…。
…一瞬過ぎってしまった、あまりにも利己的な考え。
打算的で、浅ましく、愚かしい。エゴイズムの塊のような。 ]