それなら、よかった…。
[>>2:217差し出された手を両手で包むようにして、瞼を閉じると、そっと自分の頬にあてがう。
もう、ちゃんと体温を感じられないリエヴルの手の感触を確かめるように。子猫がそうするように。
すりすりとこすりつけて――。
「....ギィは、もう彼が共にいてくれることは叶わぬ願いなのだろう。」
リエヴルの叶わぬ願い聞いていた。
言葉の端に、どこか後悔のような、とても寂しいようなものを感じて。
胸の奥に痛みを感じながら、そっと手を離す――。]
俺に、その力はありません。
[>>2:235 リエヴルの問いに、彼から目を反らすことなく答えて。
丁度その辺りで、イドが兄の居場所を教えに戻って来ただろう。]