[意識を飛ばすのは精霊のざわめきが、聴覚のみならず視覚・触覚でも感じられる世界。もっとも、平時のように聴覚に頼ることが多いのだが。降下にともない向きの変わった、竜の翼が風を切る音も。森の木々が立てるさざめきも。近くで聞こえる話し声もすべて、消え去り。――森にいながらにして、漣の音に包まれた]