[彼らが急いでいるのは自明だから、引き止めるつもりもなかったけれど、突然、指輪を差し出されて、きょとんとする。>>233説明を聞けば、] えー、人工宝石かよ。 質草にならないじゃないか。[軽口の裡に、手元においておく、と示した。] 形状は気にするな。 おまえがあちこちに手作りアイテムを振る舞っているのは知ってる。 [ファンが多いようで、と揶揄して、今もこの邂逅を見つめる連中に、にこりと笑いかけた。>>240]