ダン...
[ 矢の放たれた先を見れば、髪の色は少し変わって見えるが、見間違い様のない解放軍盟主の姿が在る。
それを確かめる間にも、二の矢は飛んできたかもしれないが ]
はっ!
[ ぴしりと、馬の尻に鞭を入れ、そのまま彼は橋の上から跳躍する、ダンクラードと同じように水の中へ...ではなく、一息に南岸までの距離を、鍛えられた人馬は一体となって飛び越えた ]
[ 後続の騎兵達も、次々と後に倣い、跳躍が足りず川に落ちた者は一騎だけ、その一騎を待たずして、騎馬隊は目前の盟主を目がけて奔る ]
ダンクラード!!
[ 先頭で吠えるように名を呼ぶ声は、どこかその出迎えを歓迎するような響きを帯びていた// ]