[銀嵐の日から成長しなくなった弟、あの日の夢が去ってしまうような喪失感に何を感じて祈っていたのか。
……私はねえ、知っていて知らないふりをしているのかもしれない。
そうしたら、もしかしたら、長くて幸せな夢をずっと見続けられるんじゃないかって…。この銀嵐の悪戯はただ一つの答えを知るために与えられたのではないだろうか、と。
弟の身体が消えないよう優しく包み込むように抱きしめた]
大丈夫、私はお前の傍にいるよ。
どんな未来がこの先にあろうとね。
[涙で目が溶けてしまうほど、泣いて寝てしまった弟に布団を被せると寝顔をしばらく眺めていた]