神父 ジムゾン

[自分以外の残る人数は六人、
残る人狼と従者たちは、三人――
そう考えた時に、全員の顔を思い浮かべた。
目をそらしてはいけない数字なのだと知りながら、
どうしたって脳裏には、
これまで共に過ごしてきた日々が思い浮かぶ。
　
　　あの祭壇で“目覚めた”なら、
　　それ以前のことは考慮してはいけないと、
　　頭では、分かっているはずなのに。]


　　――…なあ、
　　言い間違えなら言い間違えだって、
　　何か説明があるならちゃんと聞く、
　　だから……！


[言ってくれ、と、>>237
そう言った自分の声は、
きっとひどく切羽詰まったものだったろう。
それでもディーターは口籠るばかりで、
思わず口から出てしまった“自白”を悔いている――
そうとしか、見えなくて。

　　　　その葛藤の本当のところなど、分からずに、
　
ただ、ディーターの様子に釘付けの思考からは、
今このときは、オットーの様子のことは、
すっかり消えていた。]