― 旗艦ヴァンダーファルケ ―
[ 旗艦ヴァンダーファルケに男が乗艦したのは、丁度シロウと相前後してのことだった ]
提督は?
[ 尋ねると、エイベル中尉と面談中です、と告げられ、男は、ああ、と頷いた ]
シコン行きの件だな…判った。待たせてもらおう。
[ シロウとも会えるなら丁度いい、と、部屋の外で暫し待つ。やがて、恐らくはシコンへの捕虜交換の命を受けて出て来たシロウに声をかけた ]
シロウ、無事で何よりだ。ナハティガルは相変わらず死神を寄せ付けないみたいだな。
[ そう笑いかけてから、少し、声を沈ませ ]