…わかっているよ、
[ 分かっているでしょう?と問いかける>>223
覚悟を決めたような強い空色の瞳に視線を合わせて、
複数の意味を込めた"分かっている"の言葉を返した。 ]
[ 分かっている。
…出逢った時から分かっていた。彼女が誰なのか。
それに今は。彼女の事情も何となくは…"わかって"いる。 ]
―――――――――― サーラ。
[ 彼女の"名"を呼ぶ学者の声に躊躇いは今は、ない。。
恐らく…もう、誰にも呼ばれることのなくなってしまった>>0:266
サーラ。懐かしい響きと、学者にとっては痛みを覚える名前。
( あれほど逢いたいと思っていたのに )
嘗て彼女がその手で大切な兄を殺めてしまったとは>>1:200
この学者は知るべくもないけれど、…もしかしたら。
( 彼女の顔も判別出来ないほど理性を失ってしまったら? )
…その時、"君"は"僕"を躊躇せずに殺してくれるだろうか。
直接言えるはずのない言葉は、今は胸の裡に仕舞いこんで。
対峙した切なげな笑みに応じる様にうっすらと苦笑を浮かべた。 ]