[首筋から上げられた頭を見る目は、どこか名残惜しげで交わる赤に理性は蕩け、濡れた舌を覗かせて差し出された指を受けいれた。惜しむよう、すぐに牙をつきたてず飴でも含むかのよう、舌を滑らせ、そのまま引き抜いた。わざとらしく音を響かせ、自由になった片手で捧げ持ち――手首へと、牙を突き立てる]