[―――二年だ。]
[二年が過ぎて、彼女は突然いなくなった>>80。]
[彼女が消えて、すぐ。]
[アースガルドの海賊討伐の艇とぶち当たった。]
[その時、思ったのだ。]
[――ああ、なんだ。やっぱりアースガルドの人間だった。]
[結局、そういうことだったのだ。]
[勝手に、女神に違いない、と思ったのはテオドールだ。
だから、裏切られたとか、そういう風に感じるのはお門違いだろう。]
[でも、そういうわけにもいかないくて。]
[空振った愛情のようなものが、憎しみに似たものに姿を変えて、募っていく。]