-リオレ島への帰還の最中に-
[自力航行が不可能となったナハティガルはシュヴァルベに曳航される事になった。
そして男の姿はシュヴァルベの中にあった。
「大佐が怪我をされているので診て欲しい」と言う連絡を副長から受け、後は衛生兵に任せ、一度、こちらへ移動してきたのだ。]
さっきは、どうもです。
いや――自分で言っておきながら、あれなんですけども。
動けなくなったら本当に来てくれると思ってなかった。
[やばかったですよ、と、笑う。
その間も治療の手は動く。]
ナハティガルの中じゃ言えませんでしたけどね。
沈ませるの覚悟した。
あちこち穴だらけですよ。よく浮いてるもんだと今ですら思う。