― ベルサリス修道院跡・個室 ―
[道を繋いでくれた、という言葉>>193に、だろ、と頷き返す。
見届けるために、と。
そこまで言っていたならきっと、と。
今まで聞いた事と、今聞いた話を合わせたなら、素直にそう思えた]
ま、全部かわっちまって、お前の『らしさ』がなくなっちまうのも、困りもんだしなぁ。
[口調は冗談めかしているが、紡ぐ言葉には本音がかなり混じっている。
多くを学び、人の上に立つ者として着実に成長している事。
それ自体は喜ばしい事だし、多くの者が歓迎する所だろう。
けれど、そのために彼らしさが損なわれてしまっては意味がない、と思う。
優しさ、一途さ、穏やかさ。
柔らかなその中に確かに存在する、強い芯。
それを支えたい、とごく自然に思わせる理由の一端には、こんな変わらぬ仕種もあるのだから]