― Nルーム ―
[ 彼女の"兄"の話>>0:260を聞いてから。
…その死の原因を、悟ってしまってから。>>0:264
彼女の一人称、異なる名前。
それから。…性別を偽る理由>>2:141を、
何となく悟ったような、そんな気はしていた。
つまりは今や富裕の星となったル・ウルタール>>0:75
あの星の第一位王位継承者なのだ。彼女は…今。
地下資源やレア・メタルに恵まれた砂漠の星。
今や名前のよく知られるようになったあの星は…未だに。
宇宙総会で一般的とされている基準を大きく下回る。
…当然、女性は王位を継ぐことが出来ない…。>>0:76
ソレを察してしまっては…例え、二人きりだったとしても
"サーラ"と、呼びかけることなんか出来るはずもなくて。
呼び止めた手前、引き下がることも出来ずに
"彼女"の肩が再び強張る気配>>221を感じながらも、
言葉を止めて、目を伏せてしまったら。 ]
[ 伸びてきた指に頬が一瞬捉えられて>>222
考古学者はハッとしたように顔を上げた。
一瞬で、彼女の指は離れていってしまったけれど、
それはロー・シェンの言葉を促すには十分なもので。 ]