おや、折角、貴女が恥らうからと、
土精に頼んで性質を整えて貰ったのに。
ほら、そんな無粋なものは置いて、此処へ。
[身体のラインを浮かせて艶かしく浮かび上がらせる薄衣も、見る分には悪くないが、己は常に直に触れたがる。
腕を伸ばして、彼女の肩から布地落としつつ、痩身を湯船の内へと引きずり込んでしまおうか。
しっかりと受け止める両腕と、隔てるものが何もない密着。
乳白色が白皙を隠してくれるものの、触れ合う体温が常の褥とも趣を変え。こうして、互いに素面のまま、隠すものなく触れ合ったことは初めてかもしれない。
彼女に懐くよう両腕を腰に回して、膝上へと座らせる算段。
男の性格は魔界物見遊山を経て、一層悪化していた。*]