―マーチェス平原:交戦中―
[銀の剣に照らされた青年は、精悍な顔つきをしていた。
大振りの斧を構え、威圧的な物言いをしても、怯むことなく言い返してきた。]
クレステッド・フォラータ
――――確かに覚えておこう。
[凛とした声と決意に応えるべく、確りと副将は頷いた。
そして、此方もまたよく通る声で名乗りを上げる。]
儂ァ、マーティン・グリズリーだ。
一応こんなんでも、解放軍の副将を務めているんでな。
若の願いは、儂の願いってな。
儂の、この斧と力は、その為に在るのさ。
[己が名とともに、在り方を同じように告げた。]