――二階・宿屋受付前>>227リヒャルト
[相手に口を挟ませる間もなく自分から先に話を切り出したのは初めてだった。
だから言いたいことを言い切ったあとは黙って俯き、じっ、とティーカップを見つめていたけれど]
…………。
[最初に彼の口から出た『二度と顔を見せるな』の言葉>>228に、無意識に唇を結んだが、その後に続いた言葉には……困惑したようだ。
手に持つカップの波紋が、小さく広がる。
どうしてじぶんとあえたことを"嬉しく"思ってくれたのだろう。自分はいらない存在なのではなかったか。
一度は捨てられたという負い目を拭いきれずに、エルフは神父の言葉に耳を傾けた。]