― 急流に掛かる石橋 ― ……あれ。 またここかぁ。[現れたのは、ざあざあと水が流れる川の傍。どうやら誰もいない、と見回してから、ふと、最初に来た時には気づかなかったものに目が留まる。石橋のたもとの地面に、大きな剣が刺さっていた。深く錆び、歪んで汚れていたけれど、たぶん剣だ。] だれかの墓標……だったりして。[だとしてもずいぶん前のものだろう。ともかく、人のいない場所にいても仕方ない。どうしたものかな、ともう一度周囲を眺めた。]