[そうしていると、オットーがティーカップを差し出してくれた>>205]
……ありがと。
[言葉少なに礼を言い、落とさないよう気をつけながら、冷えた手でティーカップを受け取る。
カップから指先に伝ってくる温かさだけは、こんな状況でも心を慰めてくれた。
――と、次いでオットーの口から飛び出してくるのは、彼自身の父親の口真似で]
…………。
[ぱちぱちと目を瞬かせた後で、強ばった表情をようやく崩す]
なんだよ、兄ちゃん全然似てないよー!
もっとこう、眉間にシワ寄せて怖いカオしないとさー!
[表情を実演してみせながら、いつものようにそんなおどけた言葉を返した]