[『猫』の腰を攫い、鐙に足をかけて一気に騎乗する。 背後、氷の橋至近にはまだ仲間の傭兵がいる。 そちらまで逃げれば――と、騎首を転じようとした。 ――止まれ、と絶叫する声に、初めて、びくりと目を見開いた。>>186 確かに、聞き覚えのある声だった。]