― 現在 ―
[配達の途中教会の前を通りかかった。
ちょうどシモンの相談を思い出したので、まず母親の墓を訪れたあと、教会へ入る。日曜礼拝も面倒くさがる性質だし、自発的に門をくぐったのはいつぶりか思い出せない。
つかつかと祭壇の前に進み出ると、勝手に祈りを捧げた。]
……どうか、ちちがでかい美人がジムゾンの嫁さんになりますように。
[さすがに若い女性(フリーデル)がいる前で、堂々と胸の大きさについて語れるほど、デリカシーには欠けてないと自負している。
ジムゾンからしたら熱い風評被害?かもしれない願いを口にしたあと、さて帰ろうと踵を返した直後。床に落ちている手紙>>214を発見した。]
差出人はタートザッヘ、宛先はフリーデル、か>>13。
[忘れ物なら届けなければと、まず差出人を確認してから、続いて宛先を見る。
現在教会を留守にしている修道女のものと分かった途端、それならここに置いておけば大丈夫と判断して、手紙を分かりやすく椅子に置いて教会を後にした。見つけたときのまま、差出人を上にして。
それにしても、タートザッヘか。何かどこかで聞いたような聞かないような苗字である。**]