>>229あ――[ふわり、と撫でられた、優しい手の感触。 まるで全てを赦すかのような幻。 良いんだ、と言われた気がした]ぅ…っ![もう、声を抑えることは出来なかった。 瞳を覆ったその手の隙間からこぼれ落ちる涙を止めることも、もう出来ない。 彼と永遠に引き裂かれてしまった悲哀と、 彼の為にもう何も出来ないのかという絶望とが綯交ぜになった―― 胸の痛みを抑えることも]