[そしてソマリという名の乗員に手を引かれるまま、何かあった時に備えて手ぶらにしておこうと林檎を食べながら大人しく連れられてあげたのだが……
どういう訳か辿り着いたのはバーなどでは無く、小さな倉庫らしき部屋。>>220
荷物を運ぶ人手が足りないから手伝って欲しいとの事。]
そういう事なら先に言って欲しいねぇ
荷物運ぶぐらいなら一応断わんなかっただろうし
[断って待ち人との遭遇に備えても良かったけど、ここで断って余計な不審感を与えるのは良くないと判断した。
”遊び”に介入されて余計な負傷者を出す事は望まない。
そうしてニッコリ笑顔の乗員の頼みに乗って、こちらもケラケラと笑いながら荷物運びを手伝う事とした。
しかし、次にかけられた言葉には眉がピクリと動いた。>>221]
(近況聞くより探り入れる方が本命だった臭いかね)
[だってほら、視線だけ向けて見た相手の顔に笑みなんかない。
乗員としての責任か何かで探っているのか、はたまた別の理由でもあるのか。
そんな事男には分かりっこないが]