― 回想:墓場 ―
[広々とした墓地は芝生も植木も綺麗に刈り取られていて、整然と並んでいる十字架や墓石が美しいコントラストを描いていて、墓場特有の暗い感じはなかった。
お墓を探す…と言っても、数が多く、1つ1つ見ては回れない。
あるのかどうかも知らない上に、あったとして、どこにあるのかも知らない。]
この中を探すのは無謀かな
[苦笑しながら歩いていると、黒いフードを被った髪の長い人物が視界に入って来た。
誰…だろうか。
その風貌からして、一般人や参拝客ではなさそうだった。]
あの人…墓守 かな
[同意を求めるように、コンラートに話し掛けた。]