― 嵐の海岸 ―
[嵐の中を人馬が駆けた。
同時に弩から矢が放たれ、先ずは長虫の右側の砂地に矢が刺さり。
間髪入れずに左側にも矢が飛来する。
左右への進路を一時封じられた長虫は当然中央を進もうとし、そこに中央から牽制の矢が飛んで来て。
一瞬、動きが止まったところに殺到する数多の矢。
胴部を狙ったそれは長虫の動きを刹那止めることに成功した]
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[その隙に長虫の死角から迫る、三位一体となった人馬。
駆ける軌道はフェリクスに任せたまま、ソマリは短槍を放つことだけを考え長虫との距離を測る]