[ 余裕そうな表情。>>206
甚振るのが心底楽しくて仕方ないかのように。
なかなかやる、という言葉は心からの賛辞に聞こえるも、全く嬉しくない。
彼は私を覚えてもいない。
小さかったから?子供だったから?
頭に巡る言い訳じみた弁解は噛み殺し。
忘れられる程度、ただそれだけの存在だったのだと、現実を見据える フリをして。
しんしんと冷やし、痛みすら、凍らせてしまおう、と……。 ]
っ、
[ 駆けた足。引いた引き金。
困惑したように、驚いたように。
脳裏に響く赤い声も、食い縛って噛み砕く。
── 名前を呼ばれた途端、
引き金を引く指が震う。
たった、それだけの、ことで……。
今更!!名前を呼ぶなんて!!! ]