ああ、やっぱり大変なのね。
って、え?ほ、本当に?
いいの?それは、凄く嬉しい……
[彼の仕事事情を聴いていたら、やはり大変らしい。
何処も大忙しなんだなぁと頷きながら聞いていると、またもや嬉しいことを言う。
夜にのみ咲く花……ほんのりと淡い灯りが暗闇を柔らかく照らす幻想的な風景>>157 を想像し、うっとりと目を細めた。
いつだったか、この船からは降りられないからね、と愚痴のように零したことがあったんだっけ。
もしかしたら、それを覚えてくれていたのかもしれないが、純粋に珍しい花を見られるのは胸が躍る。]
写真でも実物でも、どっちでも嬉しいわ!
枯れちゃうと可哀想だから、写真の方がいいかしら?
……あ、でも育ててみたいわね……。
種とかあると嬉しい……
あ、でも気候条件とか、土壌……PHと石質と……
[おっといけない。
ついのめり込み過ぎて、ハッと我に返る。
彼は苦笑でもしていただろうか。
恐らく自分の目は過度な期待によるキラキラビームを放っていただろうし。
彼が時計を確認したので、何か約束事があるのだろう。
またな、と手を振られれば、ありがとうまたね!、と同様に手を振って、その姿を見送っただろう。*]