[わあ!と、盾構えた一軍が前進をはじめた。
弩が一斉に放たれれば、それに射られ倒れる者もある。
そこに開いた隙間は、次の者が即時に埋めた。
彼らは元の正規兵である。
民兵と違って、こうした動きには手早い。
"壁"の前進に、戦っていた味方兵も割れた。
盾の陰へと引けば、負傷者は後方へ送られ隊は再び編み直される。
重歩兵の盾に盾当たれば、抜刀の白刃が煌いた。
重量のあるぶつかりあいが、戦場に血のキャンパスを広げゆく。
男はまだ、その最中には突っ込んでいない。
剣抜き放ち戦場の最中に指揮を執る将の姿はいずこにあるか。
戦場の最中、内に熱秘めた静けさで男は騎馬をその近くに*立てている*]