[相手の騎馬兵の威力を身をもって思い知らされた経験から、両部隊に狩猟用の網を繋げたものを用意しておく。
鹿や、時には熊を追い込んで捕える時の網だ。
丈夫な蔦や麻縄を編んで作られた網を大きく広げて、騎馬の突撃を止めようという作戦だった。
支えるのは人の力だからどれほど効果があるのかわからないが、やってみる価値はあるだろう。
狩猟の時に人が隠れるための衝立も、橋方面隊の方にあるだけ配備させた。
木枠になめした皮を張り、薄板で補強しただけの代物だ。だがこれだけでも水平に飛んでくる矢への防御にはなるかと思われた。
人と同じように馬も失われたり逃げてしまったりしていたが、合わせて140頭ほどがまだ手元にいた。
橋方面隊の連絡や偵察等のために40頭ほどを回し、残りは修道院方面隊へと配備する。]