ふふ、ダーフィト……のクッション、気持ちよかったですからね。
今度、また別の女の子が降ってくるんじゃないですか?
[あまりの予想外の内容に、緊急事態にも関わらずつい笑みが零れ、冗談を言ってしまいました。
今まで緊張で張り詰めていたのもあり、ほんの短い間でも安心することが出来て嬉しかったのです。
話を戻した後、赤い髪の女の子がメインサロンに居たという話を聞き]
あ、その子で間違いないと思います。名前を聞くのを忘れていたので……。
助かりました。有難うございます。
[有能な先輩は、私の探し人の女の子を知っていたようです。
どうして有能な先輩であることは間違いなく事実なのに、ダーフィトは先輩呼びを嫌がるのでしょうか。今考えても始まらないですが。
どのみち目的地はメイン・サロン。ぺこりと大きく頭を下げ去ろうとした時。
彼の手が私の頭に触れ、そのまま撫でて下さいました。
ダーフィトに撫でられるのは初めてでした。
手袋越しでしたが、その奥から感じられた優しさと暖かさは、しっかりと私の心にまで伝わってきました。
彼の手が離れた後、私は今までの緊張が少しほぐれたのか、自然と笑顔になっていました。]