― 凍柊の領域 ―
[主の表情の変化>>231を問うことは無く。
立ち上がるよう促されれば立ち上がり、主の眼差し向ける方へと自然視線を向けた。]
はい、そのようです。
[確認の言葉>>232には肯定による応えを。]
武器を……畏まりました。
[すぅ、と掌を立てた形で両手を胸前で交差させれば、其処に現れたのは一本の
と言っても、左右対称の形をした其れは、刃部分が三箇所に分かたれた槍とも見えたか。
両側の刃部分は何処か柊の葉を連想させる。
鈍色の輝きを持つ、無銘の氷の槍斧。
長柄の半ばを片手で持ち、頭上でひとつ廻した後、柊の葉を模し尖った石突部分を雪に軽く置いた。
これで鳩尾を突かれれば痛みは如何ほどのものだろう。]