― 聖神神殿・儀式の間 ―
[力の均衡が再び保たれ、異界門を開くに叶うだけの力の蓄積が確認されて。
送還の儀式を行う、との通達が出された三日後]
……既に、滞りなく。
[一番乗りにやって来たアイルリートの問いに、返すのは短い肯定と]
というか、枕が合わないくらいで眠れない、とは、相変わらず都合のいいところで軟弱ですね。
[軽い口調の突っ込みのみ。
とはいえ、それ以上は何か語る様子もなく、門たる水晶柱の前で静かに佇む。
儀式のために力を集中させている、というのは、周囲を漂う真珠色の煌きが端的に物語っていた。**]