ゆえに取るならば、先手を打つ。
取って足掛かりとし、即座に帝国側へ攻め入る足掛かりとする。
もしくは──…、見過ごした振りで黙って取らせる。
士官学校跡地を戦場とする場合、騎兵は大して役には立たん。
あの場所では狭すぎるからな。
黙って取らせた上で、上流から火を流す。
筏か何かでも組めばいいだろう。
これをもって、帝国側からの騎馬での渡河を妨害し、
もって士官学校跡地に篭る一軍を個別撃破する。
……ちょうどいい”燃え残り”が、今はそこそこ潤沢にあってな?
[ややもすれば表情が僅か苦くなるのは、
燃え残りとはすなわち、先の作戦に消耗した物を含むが為に]