……あいつ。[紫紺に染まった瞳が見やるのは、蒼に映える緋色]傷つけるのを、嫌がってる……?[以前も感じた事がふと過ぎる。先ほどの体当たりも今の火球も。本気でかかられれば、こちらはもっと危ういはずで。何故、と。問うような視線が、緋色とそれを駆る暁紅へと向いた。同時、紫紺は緋色との距離を測る。先に進むために一手を、打ち込む事を意識しながら。*]