― モーザック砦・演習場 ―
[困る、という物言い>>229に娘は薄く笑む。
困るというならやってやろう、と言わんばかりのそれは魔に近いもの]
……おっと!
[下方からの払いあげの一閃は後ろに跳んで避け、大鎌を右肩に担ぐように振り上げる。
そこから斜めに切り下ろす──と見せかけ、持ち手の上下を入れ替えながら後ろへと引いた。
銀月を自らに引きつけるような構えから前へと一歩踏み出し、その勢いに乗せて鎌の背を突きだす。
間合いが近しいならば虚を突き、隙を誘うは常の技。
そこから刃を切り返さん、として]