[>>219 魔の気配を感じ確認に目を遣れば、地上より僅か上を駆ける騎士目亜の集団。
来たか、と呟くと同時、>>222鑑定した品を上手く使用している様子に満足を得て小さく笑む。
数の不利も、全員が騎馬である彼らが暴れ回るならば大分時間が稼げるだろう。
そう、自分と同胞の仕事は、第二王子を狩ることだ。
だが、鍵であった男と対峙して思う。
―――あの洞窟で出会った時とは違う。生かしておいては必ずや王の覇道の邪魔になる。
そう感じる理由は、彼の持つ覚悟か、知らずとはいえ魔王復活に加担した後の2年間が彼を強くしたのか。
明確に知ることができようはずもなかったが、無視できるものでもなかった。
第二王子には3人のダークエルフを張りつかせている。
魔鏡による魔法の強化を受けられる以外は、暗殺者たる闇のレンジャーとしての素質はそう己とかわらない。
目の前の男を殺す。そこまでを瞬時に考えて、決断を下した。
自分の手で第二王子を”呪殺する”ことに拘らなくなったのは、祖の妄執からの脱却ともいえた。
>>227 相対する男との間には、術師同士らしく大幅に間合いがあり、此方にもまだ物理戦に持ち込む気はない。]