―医務室―
[>>220文句を漏らす曹長には口元に苦い笑みを浮かべる。
けれど利き手を…と聞けば、]
利き手を怪我したのか。
それは……。
[命を落としてしまったカシムを思えば気の毒にとは言えず、口を噤む。
そうしてシュテラにシップを貼って貰っただろうか。
打ち付けた左肩は多少の内出血が見られただろう。
曹長は医務室詰めが気に食わないらしい。
自分達の立場から見れば、そうした考えになるのは仕方ないだろう。]
――潔白の身であるなら、あまり刺激するものじゃないぞ。
[頬を膨らませる彼を窘めるようにそう言っておいた。]