敵味方の砲撃の中に飛び込むなんて 馬鹿な真似をするのは――…[浮かぶ顔が、ひとつ。] おまえくらいじゃあ、ないのか?[鼻っ柱が強くて、やると決めたら曲がらない男。自分によく似た性格の彼ならば、必要と定めたものは何でもする筈だ。] なあ、 …タクマ。[懐かしい名は、波の音に混ざって優しく響き。空と海の青に、――――溶けて*ゆく*]