[あのシェットラントが声を張り上げている。あの氷人形が感情を剥き出しにしている。 世界のためとか、正義のためとかではなく、今は亡きひとりの少女のために。彼がいまだにキアラを想い続けていることが、キアラが彼と結んだ絆の紛れもない証だった。 理解する──掌をこぼれるもの。]