― 回想・五年前 ―[ 来る日のために、敢えて交友を断った友から、一度限り、人を介して伝言が届いたのは五年前。それは、若き巫女姫が、ベルサリス学館で学び、学生達の議論にも加わっている、と知らせるものだった ]...自慢か?[ それを送ってきた友の意図は、判るような気はしたが、男は苦笑と共にそれを己の胸に畳み込んだ ]