人狼物語−薔薇の下国

263 修学旅行試験


高殿 幸久 フェリクス


 ―――…と、この通り旅先で上の空な妹だ。

 悪いが俺達は薬局に寄ってから次の目的地に向かう。
 後で必ず追いつくよ、天龍寺に野宮神社だろう。
 ……間違えないさ、天龍寺、野宮神社の順だ。

[態々二度繰り返すのは意図を多分に含ませるが故。
そうして、そのまま妹の手をするりと一撫でしてから解放。
代わりの味噌汁が運ばれてくると、訳知り顔の兄が悪戯めいて笑う。]

 椀が持てないなら、手伝うぞ。
 それとも、口まで運んだほうが良いか?琉璃。

[冗談半分の残りは本気の色合い含ませて。
改めて食事を始め直せば、噛み締める湯葉は仄かに甘く舌鼓。
淡白だが、彼女の隣で摂る食事は、やはり世界で一番旨かった。*]

(232) 2014/10/19(Sun) 16:06:31

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