人狼物語−薔薇の下国

389 ルー・ガルー戦記 8 〜海峡攻防戦〜


ウルケル海軍中尉 ヴィクトリア

[やがて嗚咽が掠れ、顔を覆っていた両手が緩く動く。
指で目元に残る雫を掬い落として、ゲオルグの肩口につけていた額を離した。
窓からそよぐ潮風が濡れた頬を撫でていく]

………あーぁ……

ウェルシュ以外に泣くところ見られるなんてね。

[泣き腫れた目元が少し赤いのはさることながら、泣くところを見られたのを恥じて頬まで紅潮する。
今まで、ここまで泣くことはほぼ無かったし、泣いたとしても、幼い時に癇癪を起こしたり、幼馴染の前で悔し泣きした時くらいだ。
人前では泣かないようにしていたため、穴に埋まりたい気持ちでいっぱいだった]

(231) 2015/11/13(Fri) 18:59:46

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