……。そうだね。たとえ国に反する者が出ても、それが全てじゃない。だから私は今もこれからも、民を愛し続ける。でも、ローレル。それはあり得ない。だってね、 ───── 父上は、病死なさったのだから。[不安浮かべる娘の双眸を覗き込み、ウェルシュは断言した。ヘーゼルには、動揺の色も偽り告げる罪悪感もありはしない。知らず見れば、信じるより他ないと思わせるほどの静けさで。]